離着岸の操船支援、前後・左右・旋回を容易に/海技研

2021年1月28日

クリックで画像を大きく表示します

着岸位置までの距離が視認しやすい監視スクリーン

 海上技術安全研究所(海技研、安部昭則所長)は25日、船の離着岸を容易にする操船支援システムの実験をオンラインで公開した。ジョイスティックで船首と船尾に搭載したスラスター(横方向への動きを補助する推進装置)を操作し、船を前後進、横移動、旋回させる。操作性を高めて、離着岸時における船員の負担軽減を図る狙いだ。

 実験には499トン型貨物船を30分の1サイズにした模型船を用いた。ジョイスティックの操縦かんを傾ける方向に船を進ませる仕組みになっており、前後への推進のほか、横へ倒せばスラスターが稼働し左右へ移動、ひねればその場で旋回する稼働を実演した。

 「係船モード」に切り替えればスラスターは止まり、岸壁の係留くいに引っ掛けた係留ロープを巻き取るウインチ操作もジョイスティックで行えることを確認した。

 船首(前方・右舷)と船尾(右舷)にはレーザー距離センサーを搭載し、船体位置や船速、回転[....]