鉄道物流について中間取りまとめ

2022年8月12日

 国土交通省はこのほど、「今後の鉄道物流の在り方に関する検討会」の中間取りまとめを公表した。3つの視点から14課題を明示し、取り組みの方向性が示されている。視点の一つでは「社会・荷主の意識改革に向けた課題」にも言及している。

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 現在はトラック輸送が主体となっている物流網だが、かつては鉄道物流も大きな割合を占めていた。環境性などで優位性が期待される一方、誰しもが利用できる体制整備は遅れており、取りまとめの方向性を定着させて新たな物流網の構築が図られるかが焦点だ。

 利用拡大への環境は整っている。2050年の実現を目指すカーボンニュートラルでは、二酸化炭素(CO2)排出量原単位がトラックに比べ13分の1という小ささをもつ貨物鉄道輸送にかけられる期待も少なくない。24年にはトラックドライバーの時間外労働上限が設定される「物流の2024年問題」も控え、運転手1人(1編成)で10トントラック最大65台を代替できる貨物列車がドライバー不足をカバーする輸送手段として注目されている。 [....]