違法水産物排除へ、水産庁はCDS整備に本腰

2019年10月11日

 水産庁は、国内外で違法・無報告・無規制(IUU)に漁獲された水産物の排除に向け、漁獲証明制度(CDS=キャッチ・ドキュメント・スキーム)の整備に本腰を入れる。都内で9日に開かれた日・欧州連合(EU)合同ワークショップや、10日の自民党水産部会・水産総合調査会合同会議で説明した。輸入水産物のIUU漁獲物が国内市場に流通することを阻止するため日本独自の「輸入規制」のほか、密漁が横行する水産物には違法に漁獲されたことが識別できる仕組みの創設などの法制化を進める。

 EUや米国などがIUU漁業の撲滅に向け独自のCDSを実施している中で、日本も市場国としての責務を果たす仕組みづくりを進める。CDSは、水産物の履歴が分かるトレーサビリティの出発点として位置付け、IUU撲滅や輸出促進、販売戦略にもつなげる。[....]