道秋サケ5割増で発進、8月好調も1尾単価は4割安 

2018年9月18日

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「2018年度秋サケ漁獲速報(9月10日現在)」

 北海道は13日、今期第1回の秋サケ漁獲速報(北海道連合海区漁業調整委員会調べ)を発表した。10日現在の累計で全道漁獲尾数は前年同期比50%増の約160万尾と前年を上回ってスタートした。魚価が昨期の半値近くに戻ったことで、漁獲金額は16%減の29億2300万円にとどまった。
 道内秋サケ定置網漁は8月30日に解禁されたが、直後に襲来した台風21号の影響で生産者は網揚げや網の設置を遅らせるなどの対応を強いられた。さらに9月6日には北海道胆振東部地震が発生。停電で陸の処理体制が整わなかったことから水揚げを回避するなど厳しい出足となった。だが8月の漁獲が好調だったこと、昨期も極度に出足が鈍かった反動もあって、集計値は前年同期に比べ大幅な増加となった。16年同期との比較でも4%のプラスだ。漁獲尾数を系統群別にみると、主産地のオホーツクが前年同期比50%増のほか根室やえりも以東も増加。えりも以西や日本海は減少している。
 今期の秋サケは魚体が小さく、全道の平均目回りは2・96キロと、昨年同期(3・71キロ)より20%“小型化”が指摘されている。一尾当たりの平均魚価は44%安の1828円。これにより、漁獲金額は前年対比マイナスとなっている。[....]