道東まき網イワシ13万トン超で終漁、サバ不調で明暗

2018年11月7日

 10月末で漁期が終わった道東海域におけるまき網漁のマイワシ漁獲は、25年ぶりに10万トンを突破した昨期を上回る13万トン超に達した。サバの漁獲は不調で漁獲枠を大幅に残して終えた。
 北海道まき網漁業協会(釧路市)によると、マイワシの最終的な漁獲は前年比14%増の13万8691トンで、漁獲枠(13万8854トン)をほぼ獲り切った。同協会は「マイワシの魚群は厚く、獲ろうと思えばまだまだ獲れる状態だった」と、イワシの資源状況のよさを指摘している。
 今期の道東でのまき網のイワシ漁は例年より1か月早い7月半ばに始動。10月3日には操業許可をもつ全24船団が集結、同9日には一日約7000トンを漁獲するなど盛漁期を迎えた。イワシの漁獲は10月28日が最後となった。水揚地はミール工場のある釧路約6万6000トン、広尾3万7000トンと2地区で7割以上を占めた。ほか八戸、気仙沼、函館などにも供給された。魚体は「漁獲場所によってまちまち」で、50グラム前後のものから150グラムを超える大型まで幅広かったといい、複数の年齢構成をうかがわせた。
 浜値は釧路でミール向けがキロ30?35円、加工向けが55円などだった。[....]