謎多き魚「アカナマダ」、今年初捕獲

2020年5月26日

今年に入り初めて確認されたアカナマダ(魚津水族館提供)

 生態が謎に包まれた魚、アカナマダが15日、富山県の射水市堀岡沖で捕獲された。魚体はメスで体長は1057ミリ、重さは2・87キロ。ホタルイカの定置網漁をしていた漁船に水揚げされ、同県内の魚津水族館に寄贈された。富山湾では2019年に31年ぶりに発見され、その後8個体が続いて報告されている。今回の個体は9個体目で20年になり初の事例となった。

 アカナマダは肛門から墨を放出する変わった生態をもつ魚。南方に生息するとされているが、詳細は明らかになっていない。今回の個体も漂流した個体か、富山湾で繁殖しているかは定かではない。

 寄贈された魚津水族館によると、到着時には衰弱していたが、尾ビレをわずかに動かしており、墨を出した痕跡も見られたという。しかし、数時間後に死んだ。解剖が行われ、個体は冷凍保存された。[....]