藍の匠衆が船上放血神経〆した「藍の鰆」を都内で披露

2018年2月15日

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船上放血神経〆した一本釣りサワラに料理人の目もくぎ付けに

 「藍の鰆(あいのさわら)」を、北九州市藍島の漁業者団体・藍の匠衆が11日、都内飲食店で披露した。同島沖で一本釣りし、船上放血神経〆処理したサワラは血のにじみもなく、1週間以上の保存ができ日がたつに従い変化する味を楽しめる。「料理の幅が広がる」と料理人らは早速取引を始めた。

 サワラは大きさがないと味は乏しいが、繊細で劣化が早いため身が緩み、色も黒ずみやすいため、小さな飲食店では敬遠されがち。しかし漁獲して1週間たっても見栄えは変わらない。藍の匠衆の特徴は一本釣りで揚げた3キロ以上のサワラを、漁獲直後にエラ切り放血するだけでなく、神経〆して冷やし込む手間をかける。船上で梱(こん)包。魚体は頭としっぽ以外は持たずに作業を行う。処理方法は、同団体の両羽勝事務局長が15年以上前に始め、確立させた。
藍の匠衆は現在6人。「おやじの代は一本2万円もした。それだけのポテンシャルはある」と確信し、復権を狙う。この日、参加した飲食店関係者らは「獲れたてのフレッシュ感と、熟成したうま味。それぞれに合う料理が作れる。1尾買っても十分に使い尽くせる」とし、生産者らとの交渉を始めた。[....]