若者に未来託す、新たな作業安全対策を

2020年5月20日

末松事務次官(中央)らが参加したパネルディスカッション

 日本の農林水産業や食品産業で、機械化やテクノロジーの発達が各産業の発展を促したとはいえ、現場を支えているのは「人」だ。危険な作業も多く残る。これまでにも安全対策が講じられてきたが、それでも農業では毎年約300人が亡くなり、林業では事故率が建設業の平均の約5倍に達している。こうした状況が改善されなければ、労働者の減少、産業の衰退、ひいては日本の国としての持続可能性を損ないかねない。農林水産省はこれらの分野の作業安全対策を一層推進するため、3月17日に「農林水産業・食品産業の現場の新たな作業安全対策に関するシンポジウム」を実施した(新型コロナウイルスの感染拡大防止のため無聴衆で開催)。4月23日に公開された講演やパネルディスカッションの要旨を紹介する。[....]