緊迫の大和堆へ?/川口いか釣り協会長、主権行使を

2017年12月11日

「外国漁船をとにかく繰り返し排除することだ」と強調した川口会長

 大和堆での北朝鮮漁船による違法操業問題。中型イカ釣り船が所属する全国いか釣り漁業協会は水産庁などに何度も働き掛けを行ってきた。「排他的経済水域(EEZ)は国が管轄権をもち、主権を行使する海域。違法な外国漁船の放置はあり得ない」と強調する川口恭一会長に話を聞いた。
 ◇問い/大和堆での外国漁船による違法操業が問題になっています。
 ◆川口会長/昨年秋にこれまで以上の規模で、中国漁船と北朝鮮漁船が日本のEEZに侵入し、日本のイカ釣り漁船の操業を妨害する事態が生じた。今年の6、7月にも北朝鮮漁船は出現し、釣りから流し網に漁法を変更して日本漁船の集魚灯で集めたイカを横取りしていた。至近距離で操業しているため日本漁船には大変な障害で、事故にならないように撤退せざるを得ない。船頭も神経をとがらせており、精神的にも大変な思いをしている。漁業者からは苦情が相次いでいる。ただ、現在は漁場が大和堆のかなり南にあるため、北朝鮮漁船と直接ぶつかるなど、競合している状況は収まっている。
 ◇問い/昨年に比べれば、状況はよいのですね。それでも漁業者は声を上げ続けています。
 ◆川口会長/日本のEEZで自分たちが開発して管理して利用してきた海を、違法な外国漁船に乗っ取られたらたまらないという思いがある。[....]