米国スケソウスリ身 異例の高騰

2021年8月24日

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米国産スケソウスリ身の輸入推移

 水産ねり製品の国内加工原料として必要不可欠な米国スケソウスリ身の価格が、今年に入って急上昇している。財務省の貿易統計によると、1?6月上半期に米国から輸入した冷凍スケソウスリ身のCIF単価は一キロ当たり375円で、2000年以降の年間平均単価と比較すると、米国の漁獲枠の大幅な見直しがあった08年に次ぐ、13年ぶりの異例の高値を示している。背景にあるのは、新型コロナウイルスに影響された世界的なマーケットの変化とスケソウの小型化で、米国で生産に携わる大手水産会社は「当面、値下がり要因が見当たらない」として、今後も高値張り付きを示唆している。

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 CIF単価は、1?3月にかけて前年並みかやや下回って推移していたが、4月以降は10%ほど急上昇して385円を付け、直近の6月も同様に386円で推移している。輸入量については1?6月で3万9700トンと、前半の不振を挽回して前年並みまで持ち直したものの、調達単価の上昇が際立つ展開となっている。[....]