福島県沖の海産魚、出荷制限魚種ゼロに

2020年2月27日

 国の原子力対策本部は25日、福島県沖で漁獲されたコモンカスベ(カスベ、エイの仲間)の出荷制限を解除した。これで、2013年8月に最大43魚種あった福島県沖の漁獲海産物の出荷制限対象魚種が東日本大震災後初めてゼロとなった。県の漁業関係者は来月にも正式な手続きを踏み、試験操業対象魚種にカスベを加える。同県の漁業は大きな節目を迎えた。

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 県内の沿岸域における海産魚は、県内の漁業関係者らが即座に操業自粛に踏み切り出荷そのものを停止したため、震災直後の2年間は出荷制限指示がほとんどなかった。

 その後、放射性物質を測定する県の緊急時モニタリングなどで安全性が確かめられた3魚種限定での試験操業が13年6月に始まった段階で、改めて出荷制限指示がかけられるという流れとなって、制限対象魚種のピークが13年8月になるというズレを生じた。[....]