福島の水揚増が課題/農林水産省・発災10年の復興状況

2021年3月4日

 農林水産省は、発災から10年を迎える東日本大震災からの復旧・復興状況について説明した。公表資料によると、漁港(陸揚げ機能)や養殖施設、産地市場(業務再開)などは掲げた目標の100%復旧を達成。一方で福島県における水揚げ増などの課題が残されている現状も改めて示された。

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 東日本大震災では、水産業関係だけで1兆2637億円の被害額が確認されている。内訳は漁港施設(319漁港)が8230億円、漁船(2万8612隻)1822億円、養殖関係1335億円、共同利用施設(1725施設)1249億円。農林業関係の1兆1789億円と合わせると2兆4426億円の被害となり、阪神淡路大震災の約26倍、新潟県中越地震の約18倍という規模だ。[....]