石破茂委員長、新水産基本計画に込めた思い

2022年4月11日

石破茂委員長、新水産基本計画に込めた思い

 漁業法改正後、初となる水産基本計画が3月25日、閣議決定された。近年顕著な海洋環境の変化やさまざまなリスクが増える環境の中で、今後10年にどんな水産政策を打ち出したのか。1年をかけた計画づくりの議論の中心を担ってきた水産基本政策委員会の石破茂委員長に新たな計画に込めた思いを聞いた。

 ■元気な漁村取り戻す。

 ◇水産業の現状をどのようにとらえていますか。

 ◆石破委員長/この10年間で漁獲量が約130万トンも減っている。なぜこれほど漁獲量が減っているのか、その答えを導くための科学的な知見が決定的に不足している。これは大きな問題だ。日本の排他的経済水域(EEZ)は、海水の体積でいえば世界第4位、面積でいえば第6位だ。魚種も大変多く、寒流と暖流がぶつかる豊かな漁場をもっている。[....]