石巻、マダコ相場が急騰

2021年11月12日

石巻でも9月以降、マダコの相場高騰が顕著

 宮城県の石巻魚市場でマダコ相場が高騰している。春先までは落ち着いていたが、休漁明けの9月に急騰。関係者を「未曽有」と驚かすキロ1000円台後半の超高値が続き、先月の平均は前年比2・4倍となる1687円に達した。背景にあるのは輸入物をめぐる状況変化。海外との調達競争でいわゆる“買い負け”が起こり、供給不足から相場度外視で手当て買いする動きが加速した。国内産地が総じて不漁傾向にあることから、最需要期の年末・年始に向けても多くが「続騰必至」と見通す。

 石巻は「金華さば」の産地としてよく知られるが、タコ類に関しても実績は全国指折り。ヤナギダコ、ミズダコを含めると年間700トン前後の水揚げがある。マダコは沿岸かご漁による活物が中心で、昨年は計300トンを扱った。今年は漁模様がやや低調で、先月末現在で13%減の106トンにとどまっている。[....]