石川・能登とり貝が初セリ

2023年5月15日

初セリで「能登とり貝」をアピールする小泉組合長(JFいしかわ提供)

 石川のブランド農林水産物「百万石の極み」の一つ、「能登とり貝」の初セリが10日、JFいしかわが運営するかなざわ総合市場(金沢市無量寺町)で開かれた。上場のあった273個(前年403個)のうち2個が、前年を2000円更新する一個1万5000円の史上最高値を付けるなど、好調な出足となった。7月上旬まで県の内外へ近年並みの6万個の出荷を目標としている。

 養殖を営む生産者でつくる能登とり貝生産組合の小泉一明組合長は初セリの前にあいさつ。いまだ余震が続く能登地震の被災者らに見舞いを述べたうえで、「能登のために少しでも応援を」と呼び掛けセリが始まった。

 上場された273個のうち、最高値を付けた一個200グラム以上の最高等級「プレミアム」の2個(前年2個)は、東京・港区の会員制日本料理店「割烹 一献」が購入した。オーナーシェフの鹿渡省吾氏は「『能登とり貝』は漁場、味、質が最も優れている。生産者を応援したいと思い、初セリに参加した」と語り、小泉組合長は「今後の弾みになる」などと喜んでいた。[....]