2021年7月8日
生鮮カツオ相場が記録的な安値で推移している。主因は新型コロナウイルス禍による業務筋需要減退。昨年から続く傾向だが、久々の漁獲好転で水揚げが一気に膨らんだため、供給過剰状態となって下落に拍車が掛かった。東京・豊洲市場の卸値は前年の約3割安で推移。そのあおりで主要港・気仙沼の浜値も大きく落ち込んでおり、地元関係者は「脂乗りやサイズも申し分ないのに」と肩を落としている。
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日本近海のカツオ漁は昨年、来遊資源が少なく群れが発見しづらかったことに加え、対照的に堅調だったビンナガを狙う船が多かったことから歴史的不漁となり、総漁獲量は今世紀最低の3万502トンにとどまった。[....]