生鮮イワシクジラ、仙台市場に限定入荷

2020年12月2日

セリでは高値が連発(仙台市場=1日午前6時30分)

 商業捕鯨で45年ぶりに生産された生鮮イワシクジラの赤肉などが1日早朝、仙台市場に限定入荷した。共同船舶?(所英樹社長)が需要喚起のために実施した特別な取り組みで、上場先に仙台を選んだのは「捕鯨基地の鮎川を擁し、今も根強い鯨食文化があるから」。ほぼ半世紀ぶりの商いを「未知数」と不安視する声もあったが、セリではどよめき、歓声が沸き起こる超高値が連発。まれにみるご祝儀相場で生産者の努力と熱意に応えた。

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 上場されたのは赤肉480キロ、尾肉、ウネス各60キロの計600キロ。どれも大型捕鯨母船・日新丸の生産品で、仙台水産と仙都魚類が半分ずつセリ売りした。

 日新丸は沖合で長期間操業するため、通常は冷凍品しか生産しない。しかし、鯨肉の消費拡大に向け、航海終了間際の11月25日に北海道東沖で捕獲したメス1頭の一部を生のまま持ち込んだ。[....]