生食用カキで自主ルール、豊洲など都内3市場が設定

2021年6月17日

 改正食品衛生法の施行により、東京都独自の営業許可・届け出制度が1日に廃止され、生食用カキの取扱業者に課せられた届け出制度も廃止になった。しかし、「HACCPに沿った衛生管理」が完全義務化されたことに伴い、HACCPにすべてを委ねるのはリスクが大きいとして、都中央卸売市場の水産関係者は生食用カキにこれまで同様の自主ルールを設定して運用することになった。

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 都はこれまで、比較的高い食中毒リスクをもつ生食用カキの安全性を担保するため、市場内営業者(市場業者)、魚介類販売営業者(小売業者)、飲食店営業者(外食店)といったカキを扱うすべての業者にあらかじめ所在地の保健所に届け出るよう定めていた。「かきの取扱い方法等に関する要綱」による規制の網をかけて、食中毒の発生予防に努める一方、問題が発生した時には即座に流通経路を追跡して差し止められる体制を構築していた。[....]