漁済連、支払い前年度2倍 

2021年10月8日

 漁済連(宮原淳一会長)は、2021年度上半期の「ぎょさい」「積立ぷらす」の支払い状況をまとめた。それによると、支払共済金で223億円、払戻金(積立ぷらすの漁業者積立額と国庫分の合計額)で580億円の合計803億円で、20年度上半期の支払い合計額412億円の約2倍(195%)の額となった。積立ぷらすの払戻金だけでみると、20年度1年間の払戻金約670億円に上半期だけで迫る金額となっている。この状況は、依然として主力魚種の不漁が続き、漁船・定置漁業は厳しい環境に置かれており、加えて新型コロナウイルス禍で水産物需要が低迷し魚価安の傾向にあり、養殖業も支払いが大幅に増大していることによる。このまま下半期も昨年同様の払戻金となると、21年度内に積立ぷらすの基金が不足する可能性がある。

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 上半期の区分別に支払い状況をみると、漁獲共済が前年度から引き続き不漁などが続いて支払額が大きくなっており、共済金で110億円、積立ぷらす払戻金が249億円、合計359億円で前年同期比119%となった。[....]