漁業・水産業×福祉、「水福連携」は広がるか

2020年1月23日

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障害者たちが海岸で海藻を回収する様子

障害者が生きがいをもって農業や畜産業に従事する「農福連携」の事例が多くあるが、漁業・水産業との「水福連携」はいまだ限定的だ。漁業・水産業は農業に比べて命の危険が高いとの指摘もある中で、人手不足が顕著な水産加工場と連携する動きも強まってきた。神奈川県鎌倉市では水産多面的機能発揮対策事業を用いた取り組みが進められるなど、少しずつではあるが水福連携の機運も高まっている。

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 鎌倉市では、材木座海岸などに打ち上げられてきた海藻を障害者が回収し、乾燥・粉砕させて畜産業向けの飼料として販売している。海藻の回収は漁業権が絡むため、管理するJF鎌倉漁協が許可書を発行している。この飼料は最終的に畜産業者が買い取り、昨年秋には「鎌倉海藻ポーク」のブランド名で初めて一般販売された。[....]