漁具回収徹底、水産庁が漁業系廃棄物指針を見直し

2019年7月26日

 水産庁は漁業系廃棄物処理の指針を見直し、海洋プラスチックゴミ対策を図ることを目的に「漁業系廃棄物処理計画策定指針検討協議会」を立ち上げ、26日に第1回会議を開催する。地域によって温度差がある漁業系廃棄物の回収や再利用(リサイクル)を徹底するとともに、漁業者などへさらなる意識浸透も図る考え。会議は完全非公開で行われる。

 同庁は1991年に「漁業系廃棄物処理計画策定指針(指針)」を策定。各都道府県が計画を立てて実行していくことになった。ただ、当時はFRP漁船の廃船処理や廃棄漁具による水生生物への影響(ゴーストフィッシング)などへの対策が主体で、現在の海洋プラスチックゴミ問題を想定されたものではないのが実情だ。地域により計画の実行に対する温度差もあるという。今年5月31日には「海洋プラスチックごみアクションプラン」を閣議決定。この中には指針を見直すとともに、協議会の立ち上げにつながった。初回はゴミ問題をめぐる状況と、現在の指針の概要、計画について整理し、見直しの方向性について検討される予定。[....]