深層学習でクロマグロ卵のふ化を予測

2021年1月13日

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予測結果に大きく寄与した画像部位の可視化

 横浜市立大学、水産研究・教育機構、理化学研究所、慶応大学の共同研究チームは、コンピューターが自動的にデータの特徴を発見する深層学習の活用で、産卵直後のクロマグロ卵のふ化や生残を熟練者よりも高確率で当てることに成功した。クロマグロ卵の正常なふ化率は0%になる時もあり、卵質を早期に判定し、有望な卵に特化してふ化・飼育することで、クロマグロ種苗生産の効率化が期待される。

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 クロマグロ種苗生産は一度に100万?200万粒を採取するため、ふ化および生残率が事前に予測できれば、生産コストが大幅に変わる。ただ、多くの魚種でふ化率の予測は、卵の見た目で判断されており「表面のざらつき」「いびつな形状」など、言語化や定量化が難しい。そこで研究チームは産卵直後の卵質予測に深層学習を用いた。[....]