海水温上昇へ早期対策を、水産庁が磯焼け全国協議会

2019年2月25日

広がる磯焼け対策に300人が集まった全国協議会

 水産庁が主催する2018年度の磯焼け対策全国協議会が22日、都内で開かれ、全国から約300人が参加して今後の藻場回復対策を議論した。12回目の今回は「海水温上昇への対応」が主なテーマ。従来は駆除対応から食害生物の商品化など、新たな展開に向けた取り組みが発表された。

 午前中は佐賀・玄海地区や静岡・伊豆、三重・鳥羽の取り組みを紹介。富山県立滑川高校の澤田和之教諭は同校の海洋環境保全活動を説明し、生徒たちへのモチベーション策として「明確な目標を立てること。日常生活との関連性を理解させることも重要」と訴えた。磯焼け食害生物の捕獲と併せた有効活用でも地域や教育・研究機関、高校・大学、調理学校などがから揚げ、ふりかけなど幅広くメニュー提案が行われ、駆除から一歩進んだ取り組みは注目を集めた。

 午後は対策ガイドラインの改定に向け技術的な発表が続き、最後は「海水温の上昇と磯焼け対策」をテーマにパネルディスカッションを行った。[....]