海外バイヤー豊洲を視察し築地商談会、東卸国際化PJ

2018年3月13日

豊洲市場6街区のエスカレーターを移動する海外バイヤーの一行

 東京・築地市場の530の水産仲卸でつくる東京魚市場卸協同組合(東卸)の内部組織で輸出支援を行う「東卸国際化プロジェクト」は10日、「FOODEX JAPAN2018」に合わせて訪日した海外バイヤー15人を招待して築地市場と豊洲市場の双方を案内し、組合員との商談会を開いた。バイヤーは「世界の築地」の実力を確かめ、衛生面などで機能が強化される豊洲の施設を巡った。

 米国、ベトナム、タイ国、シンガポール、エジプト、ポーランド、中国、台湾、トルコなどの9か国・地域の海外バイヤー。築地市場では、ウニ・カキ、活魚、マグロの各売場、水産仲卸店舗3軒を視察。勝どき門駐車場の屋上に登り全体像を上から見渡すなどして、現在の仕組みの理解に努めた。

 3班のうちの1班の案内役を引き受けた東卸の山中雅人業務部次長は「荷の搬出入が一緒で出入り口が混雑する」と構造的な問題を紹介。また、「常温の場所に荷が置かれている状況もあり、衛生面が行き届いているとはいえない。豊洲市場で解決しようとしている」と解説した。

 豊洲市場では、水産仲卸売場のある6街区から水産卸売場のある7街区へと足を運んだ。閉鎖型で温度管理が可能となっている市場施設のしつらえを把握。参加者はいったんエレベーターで屋上に出てから6街区にあるエスカレーターで1階に下りるなどして、立体になっている構造を体感した。[....]