海の産物が未来を救う、「ネイチャー」に増産試算の論文

2020年8月26日

 米カリフォルニア大学のクリス・コステロ教授をはじめとする、世界の海洋・漁業の専門家がまとめた「海からの食料の未来」の論文が、科学誌「ネイチャー」に掲載された。地球の人口が98億人に達する2050年の食料に「海洋が大きな役割を果たす」とし、持続可能な生産体制を構築できれば、海洋由来の食用水産物は、現在の5900万トンから8000万?1億3000万トン(生産量で1億5900万?2億2700万トン)に増産できると試算した。天然資源、養殖ともに増産が可能で、特に養殖は、代替飼料の開発で全生産量の44%まで拡大が可能と予測している。

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 論文は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けて各国首脳が立ち上げた「持続可能な海洋経済の構築に向けたハイレベル・パネル」の「海洋の未来の食料の供給可能性について」の問いに答える形で作成された。[....]