活魚の単価低迷続く、さらなる下落リスクも

2021年5月10日

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東京都中央卸売市場の単価の過去5年平均との比較

 大都市圏を中心に新型コロナウイルス感染拡大による3回目の緊急事態宣言が発令され、延長も決まったことから、飲食の引き合いに支えられてきた活魚のさらなる魚価の低下が懸念される。コロナ禍になり約1年が経過したが、外食を中心とした需要は依然弱く、東京3市場での単価は上がりづらい状況が続いている。過去2回の緊急事態宣言では、主要な品目の単価はいずれも下落していることから、厳しい状況が続く活魚の価格動向に注目が集まる。

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 東京都中央卸売市場の月報によると、直近3月の活魚の単価は、価格に大きな変動のあった2020年を除く過去5年の平均単価と比較して19%ほど安いキロ1128円。ほかの品目が、コロナの影響が大きかった1回目の緊急事態宣言から徐々に過去5年平均との差を埋めてきたが、唯一マイナス幅を拡大している。[....]