洋上IoT利用へ、養殖イケスで実証/愛媛大学など

2020年7月21日

クリックで画像を大きく表示します

実証する取り組み

 愛媛大学はこのほど、総務省の「IoTの安心・安全かつ適正な利用環境の構築(IoT利用環境の適正な運用及び整備等に資するガイドライン等策定)」の事業に採択された。同大学の小林真也教授が開発した「遊魚三次元位置観測装置」(特許出願)を魚類養殖イケスで活用し、水産業向けの洋上IoT(モノのインターネット)利用に向けた知見の積み重ねを目指す。事業は同大学と愛媛県、NTTドコモ、電気興業とともに申請した。

 この装置では、水中空間内を遊泳する魚を三次元的に位置を特定することができ、尾数の計算や魚の活性、運動(遊泳)ベクトルなどが高い精度で計測できる仕組み。活用することで適正な給餌量、出荷量の管理に加え、魚病や赤潮など経営に直撃する影響についても観測できるとされるが、陸上へのデータ送信などがネックとなり洋上利用は実現できていない。[....]