水産大手4社中間決算、魚価高と冷食好調で収支が改善

2017年11月10日

 大手水産会社4社の2018年3月期第2・四半期(中間)決算が出揃った。水産事業は魚価高で収支が改善。食品事業は家庭用冷凍食品の販売が好調に推移したが、円安によるコスト増で減益傾向。

◇マルハニチロ=大幅な円安なども影響し、経常利益、当期純利益ともにマルハニチロ統合以来の最高益を出した。海外まき網漁業でのカツオの魚価高や国内外の好調な漁獲により漁業の利益率は改善。家庭用冷食を中心とする食品は麺・米飯類などの販売増などで増収とした。

 ◇日本水産=チリのサケ・マス事業が大幅に好転したことなどで増収となり、営業利益、当期純利益はともに過去最高を更新して通期でも計画を達成する見込み。加工・商事事業も北米や欧州での新規ビジネス、為替の要因などもあり増益。

 ◇極洋=サケ・マスなど主要魚種の販売が順調に推移し、水産商事が伸長したほか、冷食は塩釜工場製品をはじめとした国内直系工場の生産量が順調に推移したことなどから増収増益となった。

 ◇ニチレイ=家庭用、業務用ともに加工食品は販売が拡大し全体を牽(けん)引、増収となったが、広告宣伝費の増加などにより減益となった。[....]