森 和夫氏(もり・かずお=東洋水産の創業者で相談役)

2011年7月22日

7月14日午前10時、肺炎のため東京都内の病院で死去、95歳。
葬儀は近親者で済ませており、同社主催のお別れの会が9月14日、東京都港区虎ノ門2?10?4のホテルオークラ東京で行われる予定。

世界に通用する「マルちゃん」ブランドを築きあげた東洋水産の創業者で相談役。

故森相談役は、昭和28年に、東洋水産?の前身となる横須賀水産を設立し、代表取締役社長に就任し、平成11年に代表取締役会長を退任するまでの間、東洋水産グループを牽引した。

昭和31年には、社名を東洋水産?に変更、32年8月には本社を東京都港区港南に移転。冷凍マグロの輸出および国内水産物の取り扱いを開始。37年には ラーメンの製造を開始し、海外を含む33の関係会社を設立するなど規模を拡大。主力のカップラーメンでは「赤いきつねうどん」などのヒット商品を生んだほ か、冷凍魚介類の仕入れ、加工、販売、魚肉ソーセージ、カツオ削り節、冷凍食品、米飯など、一代でトップクラスの総合食品企業に育てた。

相談役に就任後も、グループの発展に尽力した。海外では、いち早く中国や南米に進出。中国では、海南島を拠点に展開したが、天安門事件で日本の企業が撤退する中、現地にとどまり、中国政府から厚い信頼を受けた。

\南米でもカップラーメンでナンバーワンシェアとなるなど、新たな市場の開拓にも勢力的に取り組んだ。