東洋冷蔵、ベトナム産パンガシウス主力へ販売倍増

2017年8月1日

 東洋冷蔵(川上泰弘社長)は白身魚として今後、市場拡大の期待が高まるパンガシウスをマグロやサケなど主力商材の柱商材となるよう扱いを強化、今年の扱いは昨年の倍増の1600トンを見込む。

 パンガシウス(ナマズ目パンガシウス科ギバチパンガシウス属)の扱いを開始したのは2015年春。簡単に「フライパン」調理ができ、「洋食」で提供できる白身魚はないかと小売からの要望を受け、試験販売。欧州市場ではフィッシュ・アンド・チップスとして、また高タンパク、低脂質、低コレステロールとヘルシー志向の高まりにより米国市場でも人気が急増していた。ベトナムを中心に、年間約210万トンが養殖されているとされるが、日本へはわずか4000トン程度が輸入されてきた。

 同社は採卵から養殖、加工まで一貫生産を行うベトナム最大手のビンホアン(VHC)社から買い付け。同社はベトナム南部メコン川中流域で12万トン養殖を行う。一部のイケスでは水産養殖管理協議会(ASC)認証を取得するなど、環境にも配慮した養殖生産が行われている。

 「10か月程度で成長するなど養殖効率がよく単価も安価で使いやすい。味付けも自由にできることから量販店や惣菜メーカーなど、日本市場でも認知度は上がってきている」と担当者は話す。[....]