晩冬生ガツオ好調、竿釣り九州で活発化

2021年3月9日

 晩冬の生鮮カツオが好調だ。1月末から活動を始めた竿釣り船による水揚げが特に鹿児島県と宮崎県で活発化。8日までの直近2週間の水揚数量は速報値で、「前年の2?3倍」(鹿児島市中央卸売市場の水産卸)がまとまった。新型コロナウイルス感染拡大による需要減退を受けて相場は著しく低迷しているが、数量でカバーしている。

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 主漁場は鹿児島・薩南諸島のトカラ列島近海。魚影が濃いため、時機をみて千葉・勝浦港に拠点を移す船団も継続して同海域で操業を続け、ボリュームある水揚げを支えている。鹿児島の水揚げはキメジ混じりの速報値で、2月23日?3月8日の直近14日間で538トンと前年(176トン)の約3倍に膨らむ。

 前年は極度の不振年だったこともあったが、一昨年(428トン)に比べても3割増の水準。同じことは活動海域を同じくする南郷(宮崎)にもいえ、2月23日?3月8日の直近14日間[....]