日本の鯨食文化再び定着へ

2022年3月30日

インタビューに答えるNPO法人「クジラ食文化を守る会」の谷川尚哉理事長(中央学院大学教授)

 ◇商業捕鯨再開から3年を迎えますが、守る会の活動状況について。

 ◆谷川理事長/私が小泉武夫先生(東京農業大学名誉教授)から「クジラ食文化を守る会」を受け継いだのが、ちょうど商業捕鯨再開の時。2019年6月に憲政記念館で「捕鯨を守る食文化の会」が盛大に行われたが、以降、新型コロナウイルス騒動に見舞われ、最大のイベントが開かれないままでいる。秋山庄太郎氏や十返千鶴子さんら著名人に連なる伝統ある会として、微力ながら、再開された捕鯨業の応援をしつつ、当たり前にクジラが食べられる時がくるよう力を尽くしたい。

 ◇商業捕鯨再開のタイミングでコロナ禍という異常事態になりましたが、当初からの最大の課題は、北西太平洋資源に限られることによる、捕獲頭数の減少をどうカバーしていくか、また、長年の反捕鯨活動によって先細りになってしまった、鯨肉販路の強化、若い世代への消費拡大が挙げられてきました。[....]