[1116]日・ロ漁業委員会第38回会議の結果について

2022年3月11日

■日本漁船割当7.5万トン、協力費は昨年に続き中断

昨年12月17日から12月27日まで(18日、19日を除く)、第38回日・ロ漁業委員会がウェブ会議で開催されました。「日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の両国の地先沖合における漁業の分野の相互の関係に関する協定」に基づく日・ロ漁業委員会は、毎年、翌年の日・ロ双方の200海里水域における相手国漁船の漁獲割当量等の操業条件等について協議を行っています。

 今回の会議では、日本側の交渉団長を藤田仁司水産庁資源管理部長が務め、ロシア側団長はシマコフS.V.連邦漁業庁船団・港湾・国際協力局長が務めました。このほか、両国の関係省庁や民間団体の代表者が会議に出席しました。日本側がロシア側に支払う協力費については昨年に引き続き中断することとなったほか、主な結果は次のとおりです。

(1)操業条件

 今回の会議では、2022年の日・ロ双方の200海里水域における相手国漁船の操業条件について協議が行われました。協議の結果、以下の内容で妥結しました。

(1)ロシア200海里水域における日本漁船の操業条件

【相互入漁】

(ア)漁獲割当量:75,000トン(前年90,000トン)

(イ)主な魚種別の割当量:

  サンマ 56,424トン(前年70,927.4トン)、

  スルメイカ 5,619トン(前年5,814.25トン)、

  マダラ 1,600トン(前年810トン)

(ウ)総隻数:585隻(前年と同じ)

【有償入漁】

(ア)漁獲割当量:694.66トン(前年1,062.2トン)

(イ)総隻数:22隻(前年52隻)

(ウ)見返り金:約2,694万円(前年約4,112万円)

(2)日本200海里水域におけるロシア漁船の操業条件

【相互入漁】

(ア)漁獲割当量:75,000トン(前年90,000トン)

(イ)主な魚種別の割当量:

  サバ   45,000トン(前年51,500トン)、

  マイワシ 20,000トン(前年23,500トン)、

  イトヒキダラ   10,000トン(前年15,000トン)

(ウ)総隻数:89隻(前年と同じ)

(2)その他

 日・ロの研究機関が参画して行われる両国水域に存在する水棲生物資源に関する調査協力について議論し、サンマ、マサバ、マイワシ、鯨類等の生態および数量動態に関する調査等の調査協力計画が採択されました。(水産庁国際課)