新型かじ、最大35%省エネに/かもめプロペラ

2021年6月22日

「ゲートラダー(R)」採用3隻目の神門丸

 独立した2枚のかじをプロペラの両端に設置する、かもめプロペラ?(本社・横浜市、板澤宏社長)の新設計かじ「ゲートラダー(R)」が、高い省エネ性能を発揮している。同型船と比べた内航船の燃油消費量を、同社は「海上試運転で14%削減」と公表するが、実航海では約20%を記録。海象条件が悪い海域なら35%もの差が出ており、荒天域の利用が多い漁船でも高い省エネ効果が想定される。

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 プロペラ直後に配置する一般的なかじは、プロペラ回転が生み出す推進力を直後に受けてしまう。そのため船体抵抗の一部となり、本来の推進力が発揮できない。「ゲートラダー(R)」の配置なら抵抗力は働かず、針路もコントロールできる。加えて飛行機の翼に似た特殊形状のかじ板は、前方から入る水の流れで揚力を発生、推進力に加算される。[....]