新たなステージへ水産先進国ノルウェーの挑戦? 

2018年9月27日

沖合に浮かぶ最新テクノロジーを駆使したサーモンの大型養殖イケス

 卓越した資源管理システムや、水産物輸出大国としてのキメ細かなマーケティング力など世界の水産業界をリードし、目標とされるノルウェー。今回ノルウェー水産物審議会(NSC)の招きにより、最新テクノロジーを駆使した沖合でのサーモンの大規模養殖システムや注目のキングクラブ、また伝統的なタラの最新加工などの現場を視察。次代を担う若いシェフによるシーフード料理を味わうなどの貴重な機会を得た。ノルウェーの北部から南部まで訪れた現場の様子を数回にわたり紹介する。
 「ノルウェーサーモン」「ノルウェーサバ」と日本にはなじみのある魚種がすぐに思いつく。国名そのものがブランドであり、世界市場に定着した背景には、NSCという組織が12か国にある事務所 で2017年の輸出金額は、前年比3%増の945億NOK(1NOK=約13・57円)と、5年連続で過去最高額を更新した。このうち対日輸出額は40・7億NOK。数量は前年と変わらず11万3083トンで、ノルウェーにとって日本は6番目の相手国となっている。特にサーモンは、総輸出量の68%を日本が占め、ノルウェーにとっては重要な市場だ。マーケット分析やマーケットリスクマネジメントなど、市場開拓に対する努力の積み重ねがある。[....]