政府/原発処理水、海洋放出を決定

2021年4月14日

岸会長

 政府は13日午前、東京電力福島第一原発で増え続ける放射性物質トリチウムを含む処理水への対応を話し合う関係閣僚会議を開催し、処理水を海洋放出する方針を正式決定した。菅義偉首相は「廃炉にあたり、処理水の処分は避けて通れない課題」とし、風評被害を懸念する漁業関係者らの反対を押し切った。JF全漁連は同日、「極めて遺憾。海洋放出反対の姿勢はいささかも変わるものではない」と抗議声明を発表した。政府は風評対策の徹底などに対応しながら、国の基準を下回るトリチウム濃度に薄めたうえ、2年後をめどに放出を開始する。

        ◇        ◇        ◇

 午前開かれた関係閣僚会議で、「政府を挙げて風評被害対策を徹底することを前提に海洋放出が現実的と判断した」とし海洋放出方針の基本方針を取りまとめた。具体的には、海洋放出に向けた許認可関係や設備工事など2年程度の準備期間のあと、放出を開始する。トリチウムを含む処理水の放出には、濃度を国の基準の40分の1、世界保健機関(WHO)が示す飲料水基準の

(2面にJF全漁連の抗議声明全文)[....]