快調オホーツクホタテ10万トン突破、玉冷商戦に遅れ

2019年7月3日

 オホーツク沿岸地区のホタテ水揚げは、6月末までに10万トンを突破するなど好調に推移している。一方、主力製品の玉冷の商戦は、産地加工業者が原貝処理に追われて製品出荷が進んでいない影響で、スローな出足となっている。オホーツク沿岸の各漁協は3月から漁場造成操業を開始し、その後、6月上旬までに順次本操業に移行。ホタテシーズンは本番を迎えている。

 北海道漁連の集計によると、6月25日現在の水揚げ(漁場造成操業含む)は、北部の稚内管内が前年同期比23%増の5万2300トン、南部の北見管内が92%増の4万9600トン、合計49%増の10万1900トンと、前年を大きく上回っている。

 今シーズンは前年実績より1割方多い30万トン前後の水揚げが計画されているが、地区によって漁場造成操業が早く始まったことや残存貝が多かったことなどから、計画以上のハイペースとなった。

 水揚げが好調な一方、玉冷製品の消費地への供給は思うように進んでいない。原貝生産が全地区合計で日産2000トン以上のペースの中、産地加工業者が貝むき、凍結作業に追われ、サイズ選別やパッキング作業まで手が回っていないためだ。漁村における労働力不足問題の影響が出ている。[....]