平島孝一郎・JF鋸南町勝山漁協組合長に聞く/「自営」の基盤強化

2020年8月26日

養殖イケスからの水揚げ

 千葉・JF鋸南町勝山漁協(平島孝一郎組合長)は東京湾で初、県内沿海漁協で唯一、海面魚類養殖を手掛けるほか、定置網事業を拡大するなど、独自の自営事業展開で経営基盤強化に取り組んでいる。「養殖、定置網事業は大きな柱。今後も拡充に取り組んでいきたい」と語る平島組合長に、今後の事業取り組み方向を聞いた。平島組合長はJF千葉信漁連会長の要職も務めている。

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 ◇新型コロナウイルスの影響は。

 ◆平島組合長/昨年は台風で長期停電となり、魚の出荷に大きな影響が出た。今年はコロナ感染拡大で販売減、魚価低落となるなど2年続きで大きな打撃を受けている。一時、タイは通常の3分の1、高級魚のヒラメやイナダ、イカなども軒並み安かった。現在はやや持ち直しがみられるが全般に魚価低迷が顕著だった。水揚量はあるものの販売先需要減で魚価値下がりの影響は大きい。[....]