完全養殖マグロとブリを本格的に輸出、豊田通商と近大

2017年10月10日

 豊田通商と近畿大学は5日、両者が生産する完全養殖クロマグロ「近大マグロ」と、近大が技術支援する?食縁で生産される完全養殖ブリを本格的に輸出すると発表した。和食ブームで水産物需要が拡大する東南アジアから始め2020年には全体生産6000尾のうち約2000尾の輸出を目指す。
 両社は10年7月、クロマグロの完全養殖事業における技術協力提携を結び、世界初となる中間育成事業を開始した。14年7月に水産養殖事業推進に関する覚書を締結し、クロマグロの人工種苗生産を開始し成魚「近大マグロ」として生産販売を開始するなど、持続可能な完全養殖クロマグロの安定供給に取り組んでいる。15年には、豊田通商子会社のツナドリーム五島種苗センター(長崎県五島市)でクロマグロの卵をふ化させ稚魚育成事業も開始し、大量産できる体制の確立に努めてきた。
 今後はともに完全養殖のトップブランド「近大マグロ」や、近大の養殖技術で作られた完全養殖ブリの海外市場を開拓し、日本の一次産業活性化に貢献する。
 両者は11日から幕張メッセで開催される「第1回“日本の食品”輸出EXPO」に、「近大マグロ」と完全養殖ブリを出展し、国内外のバイヤーとの商談を行う予定。[....]