太平洋クロマグロ回復ISCが資源評価、増枠へ道筋

2018年5月22日

 太平洋クロマグロ資源が回復傾向にあることが分かった。北太平洋まぐろ類国際科学小委員会(ISC)の資源評価案が21日に公表され、2024年までに親魚資源を歴史的中間値(約4万3000トン)に回復できる確率が98%に到達。中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)で「増枠の検討」を可能とする75%を大きく上回って、増枠への道筋がみえてきた。
 ISCによる太平洋クロマグロの最新の資源評価案は全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)のホームページで公表された。16年の推定資源量は約2万1000トン(初期資源の3・3%)となり、10年に底を打って以来、毎年ゆっくりと回復していることが明らかになった。
 現在の規制措置を継続した場合の資源量回復予測も、暫定回復目標とする24年までに約4万3000トンを達成できる確率は98%。このままいけば、「低加入」(820万尾)が続いたとしても、4万3000トンは2年後の20年にも達成できると試算した。
 暫定目標後の次期目標(初期資源量の20%の13万トン)達成も、増枠検討の条件となっている達成確率60%以上を大幅に上回って、28年には達成できると推定した。[....]