城下ガレイLEDで増殖、大分・日出町で県と北里大

2017年7月13日

 別府湾で獲れる大分県日出町名産の「城下カレイ」(マコガレイ)の漁獲回復を目的に大分県は、放流用稚魚に緑色LED光を照射し、成長促進効果の検証実験を行っている。6月29日の全長測定では、LED区が1・23倍大きくなり、放流サイズの50ミリを超えた。

 緑色LED照射による成長促進研究は、北里大学(神奈川県)が中心になって取り組んでおり、ヒラメやマコガレイで効果が報告されている。県は城下カレイに応用しようと今年度から事業を始めた。

 県はマコガレイ稚魚を約50ミリまで中間育成し、7月上旬?中旬に放流している。試験結果は、このスケジュールを2?3週間前倒しにできる。JFおおいた日出支店の水口才郎支店長は「水の状態がよいうちに馴(じゅん)致できれば、生存率も上がるはず」と、早期放流の効果に注目する。

 日出町のカレイ類の漁獲量は1970年代の150トンから現在は20トン以下まで落ち込んでいる。町は2014年から稚魚の一部で中間育成期間を延長し約15ミリまで育ててから放流。昨年はこの大型放流魚を町内の旧クルマエビ養殖池で追加育成して放流する試験も始めていた。[....]