国内初、沖縄バナメイにAHPND

2020年10月21日

罹患すると肝膵臓が白くなる(右端)

 国内で少しずつ拠点が増えているバナメイエビ養殖だが、沖縄県の大宜味村の池で急性肝膵臓壊死症(AHPND)が見つかった。県は19日、国内初となるAHPNDの発生を発表。すでにエビは処分され、池の消毒など蔓延防止措置を講じた。AHPNDは2010?13年ごろ、タイ国など東南アジアの産地で広がり、世界のエビ生産量を急減させた早期致死病(EMS)。バナメイを生産するほかの事業者からは「新型コロナウイルスに続きAHPNDが出たため、生産拡大を一時見合わせたい」との声も出ている。

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 大宜味村の生産者は今年からバナメイ養殖を始め、8月9日にタイ国から輸入した稚エビ10万尾を1トン水槽に投入。県では月に1回程度の頻度で報告義務のある飼育状況報告書の提出がないため10月8日、立ち入り検査を実施。その際に大量斃死の報告を受けてサンプルを採取。県水産海洋技術センターでAHPND検査の結果、陽性が疑われ、水産研究・教育機構で再度[....]