原料安定でツナ缶堅調

2022年6月23日

 日本缶詰びん詰レトルト食品協会(日缶協、浦上博史会長)は21日、2021年の缶詰、ビン詰、レトルト食品の生産統計を発表した。水産缶詰を原料別にみると、サバは5年連続で生産量トップを維持したが3万4915トン(前年比10.6%減)へ減少。水揚量の減少と浜値高騰を背景に、19年からの2年間で約1万トンも生産量を落とした。カツオは原料事情が比較的安定して推移したことで、油漬けを中心に1万1113トン(16.4%増)へと回復した。

 サバ缶の生産量は、18年の4万9349トンをピークに減少傾向にある。ブームに一服感はあるものの、原料調達難という側面が大きい。農林水産省の21年漁業・養殖業生産統計によると、サバ類の漁獲量は43万4400トンで前年から11・4%増加している。ただし、缶詰に不向きな小型魚の割合が高く、歩留まりの面からもコストアップになっている。[....]