北極公海協定が発効、氷解後の無秩序漁業防止へ

2021年6月28日

協定水域図(出典・外務省ホームページ)

 北極海中央部の公海で無規制な漁業行為を防止する国際協定が、25日に発効した。現状は氷に覆われており、商業的漁業を始めた国はないが、地球温暖化で海氷面積が減少している。国境の確定がなく、資源の管理措置が規制されていない北極海公海において、同協定の発効により実際の漁業が行われる前に、乱獲などの予防的措置が講じられた。

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 北極海に面する各国沿岸から200カイリを超える中央北極海は、公海として扱われている。大部分は国際機関による資源保存措置が確立されておらず、温暖化により氷が解けて海表面が広がった際に、無秩序な漁業が横行すれば、魚類資源や海洋生態系への影響が起こりかねない。[....]