力生 離島・答志に住む[60]/事実認識の検証を

2018年1月19日

 私が東京水産大学(当時)の学生だった頃の恩師、大海原宏先生(専門は水産経済学)の「日本漁業の『ショック・ドクトリン』考」という水産業規制改革への考察が、「漁業科学とレジームシフト 川崎健の研究史」(東北大出版会、2017年12月)に掲載された。これは規制改革の裏側にある構図を見事に分析した点から画期的なものといってよい。
 そこでは10年前の日本経済調査協議会の提言以降の規制改革推進論者の「喧伝書」とマスコミキャンペーンおよびそのロビー活動について時系列に追って触れ、その主張の事実誤認と虚妄性を指摘している[....]