処理水問題/風評被害の認識「甘い」、国と東電に宮城・水産団体憤り

2021年5月13日

早期の行程作成と丁寧な説明を求める声が相次いだ

東京電力福島第一原発の処理水を海洋放出する政府の基本方針決定からひと月近く、隣県・宮城の水産団体代表者らが11日、初めて説明に訪れた国と東京電力に対し「全くの不十分。風評被害を甘くみている」と憤りの声を上げた。2年後を目途と明示しながら詳細はほとんど定まっておらず、情報不足が響いて国際社会はおろか自国民にさえ理解が得られていない状況を厳しく指摘。「放出ありきで道筋がまるで立っていない。それが不信感を招いている」とし、国主導による早期の行程作成と丁寧な説明を強く求めた。

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 仙台市青葉区の県庁舎で同日開かれた「処理水の取り扱いに関する宮城県連携会議」の初会合の終了後に行われ、構成団体のJFみやぎ、県沖合底びき網漁協、県産地魚市場協会、県水産物流通対策協議会、県消費地市場協会、県食品輸出促進協会、JAみやぎ、県ホテル旅館生活衛生同業組合などの代表者ら約30人が出席した。[....]