冷バチ相場「下げ要因無し」 

2022年4月12日

 高止まりが続く冷凍メバチ相場で、一段高になる可能性が現実味を帯びてきた。新型コロナウイルス禍により稼働隻数が減少した台湾漁船が、原油価格の高騰と円安の影響も受け、新規出漁を断念する船が続出。現在操業中の船も「今積んでいる餌を使い切ったら帰港し、高雄港に係船する」と判断する船が出てきているという。最大勢力の台湾の操業断念が供給に影響を及ぼすのは必至で、相場の「下げ要素」は見当たらない。

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 冷凍メバチ相場の指標の一つであるインド洋台湾船(一船買い)の価格は、昨年10月に大バチ(40キロ以上)でキロ1050円まで急騰した。相場の上昇は結果として出漁の動機付けになったが、一方で「この価格帯では消費者が付いてこられない」と、年明け以降の下げ基調が予想されていた。[....]