八戸サバ水揚げ低迷で前年の2割、原料確保に不安募る

2019年11月13日

国内有数のサバ加工基地、八戸でサバの水揚げが極度に低迷している。加工業者からは原料在庫枯渇への不安が示されているほか、ブランドサバ「八戸前沖さば」の認定もこれまでで最も遅れる事態となっており、漁模様の好転が待望されている。

 八戸市のまとめによると、今年の大中型まき網によるサバの水揚げは、10月末現在で前年同期のわずか2割の約2400トンにとどまっている。秋漁が始まってしばらくしても前沖での漁が振るわないほか、道東沖でも魚群が見えず、まき網船の入港・水揚げがまとまらない状況となっている。不漁を反映し、平均単価はキロ319円と前年の3倍超に付いている。

 11月に入っても大幅な挽回の兆しはみえていない。生産関係者は昨期も漁期が遅れ気味で、11月下旬から三陸沖での漁獲がまとまり出したことを引き合いに、今後の好転に期待を寄せるが、先行きは楽観できない情勢だ。[....]