[1086]全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)第94回会合の結果について

2019年11月27日

FAD操業制限は引き続き検討、反対意見あり集約されず。

 今回は7月22?26日にかけて、スペインのビルバオにおいて、開催された全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)第94回会合(年次会合)についてお知らせします。会議には、日本、韓国、中国、EU、米国、コロンビア、ニカラグア、メキシコ、エクアドル、エルサルバドルなど19メンバーが参加しました。(パナマ、キリバス欠席)主な結果は以下のとおりです。

 1.熱帯マグロ(メバチ・キハダ・カツオ)現行の熱帯マグロの資源管理措置は2020年まで有効ですが、近年集魚装置(FAD)を使用した巻き網の操業回数が増加の一途を辿っていたため、現行措置の効果を維持する観点から、FAD操業回数やFAD設置数などを制限することについて議論が行われました。

 しかし、来年予定されているメバチの資源評価結果も踏まえて議論すべきとしたエクアドルなどの反対があり、意見が集約されず来年に向け引き続き検討が行われることになりました。

 2.太平洋クロマグロ

 我が国の沿岸から米国西海岸まで広く回遊する太平洋クロマグロについては、IATTCと中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)北小委員会が協力して管理を行っています。

 来年の両海域の漁獲上限については本年9月に開催される両機関の合同作業部会で議論されることが確認されました。なお、東部太平洋で我が国漁船によるクロマグロの漁獲はありません。

(水産庁国際課)

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