全漁連20年イカ需要動向/国産増加もなお低水準

2021年4月5日

 JF全漁連は1日、2020年の国内のイカ類の需給動向(イカ需給表)を公表した。期首在庫が前年より少なく、輸入も減少したことから、総供給量は18万9150トンと、統計のある1984年以降で最低だった前年を1%下回った。新型コロナウイルス禍の影響などから需要も伸び悩み、5%減の13万4150トンと同じく史上最低を更新。過去10年でみると、供給量は8回、需要量は7回最低記録を更新しており、縮小傾向が続いている。

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 供給量のうち、国産スルメイカは生鮮、冷凍ともに前年を上回り、合計で13%増の3万7090トンと増えた。ただボリューム的には史上最低だった前年に次ぐ少なさで、引き続き歴史的低水準にとどまった。

 国産アカイカは前年並みの7190トンと、夏の北太平洋公海での順調漁獲を背景に、近年の中では高水準を維持した。これら国産の合算は前年比11%増の4万4280トンと増えたが、[....]